土佐沖の鰹を食卓へ
漁師町の文化を直送
世界中を回遊する鰹。獲れた時季や場所によって、脂ののり方・食感・うま味などその個性は異なります。比較的温暖な海洋である土佐沖で獲れた《地鰹》は、脂ののりが程良く、赤身はモッチリ弾力があって甘みとうま味を豊かに蓄えているのが特徴。味も食感もクセになるため、何切れでもパクパク進み、ひと節ペロリと平らげてしまえます。久礼の人が毎日のように鰹を食べてなお、鰹が大好きな理由はこの《地鰹》の特徴にあるのです。
※久礼港から比較的近距離圏内にある海のことを、ど久礼もんでは「土佐沖」と呼んでいます
鰹を愛するからこその一本釣り
鰹の伝統漁法のひとつに《一本釣り》があります。海を泳ぐ鰹の大群・魚群に釣り竿一本で立ち向かう、漁師と鰹の真剣勝負。鰹が針に食らいついたら竿を振り上げ、活きの良いまま船に釣り上げます。体力や技術が必要とされますし、一気に網を巻き上げる漁法に比べたら効率もまったく良くありませんが、他の魚や網に鰹の魚体が擦れないことや、海から引き上げて一瞬のうちに保冷庫へ移せることから、鮮度と身質の良さをキープすることができます。また、《一本釣り》は鰹を乱獲することがない“未来に持続可能な漁法”でもあります。鰹を愛するからこそ、おいしい鰹を守りたいからこそ、ど久礼もんは漁師さんと共に一本釣りにこだわっていたいのです。
和船によるカツオ一本釣り漁絵馬 中央の網は張りだま[明治37年(1904年) 中土佐町矢井賀・松尾神社蔵]
藁が生む薫りと香ばしさ
おいしいタタキを焼き上げるには、良い炎と煙を上げる藁が必要です。ど久礼もんが使うのは、地元・中土佐町産を中心にした国産の稲藁のみ。
しかも、稲藁の根元から刈り取った長い寸法や、絶妙な煙と炎のバランスを生む乾燥具合など、稲藁農家さんにはひと手間もふた手間もかけてもらった逸品です。そんなこだわりの稲藁をふんだんに使い、炎と煙を操るのはど久礼もんの焼き職人。鰹一本一本の身質にみながら勢いのある炎で一気に皮面を焼いて脂に香ばしさを生み、さらに濃厚な煙をまとわせて薫りをプラス。そして、地鰹の最大の特徴である赤身の鮮度を生かすため、皮以外の面は炙るくらいに抑えて仕上げます。炎の熱さを忘れるほど全神経を使う仕事です。
釣りたて・焼きたての鮮度を追求
漁師さんが鮮度良く釣ってきた鰹が揚がる久礼では、高鮮度の鰹を食べるのがあたり前。しかし、その高鮮度をご家庭の食卓へお届けするにはどうすればいいのだろう……? それはど久礼もんにとって永遠のテーマです。現在は港で仕入れた鰹をスラリーアイスで鮮度保持して運び、すぐに捌いてタタキに加工しています。また、焼き上げた直後にもスラリーアイスで一気に冷却することで余熱で余計な火が通るのを防いでいます。
スラリーアイスとは?
大学と町の研究で生まれたスラリーアイスは、塩分濃度1パーセントの塩水から作るシャーベット状の氷です。0.2ミリほどの細かく丸い粒状で、魚体にあたっても傷がつかず、まとわりつくようにまんべんなく包み込むのが特徴。凍結寸前のマイナス0.8度で「冷蔵」することで、解凍時の劣化もなく、釣りたてのおいしさを保ちます。鰹の町がこだわる最先端の技術です。
【旬凍】地鰹のたたき×冷凍
冷凍便でお届けします。日戻りかつおを、その日すぐにタタキに仕上げて瞬間冷凍しております。漁師が直接水揚げする市場から徒歩1分の立地と、独自の冷凍技術により、釣り上げた生かつおの鮮度を落とさず冷凍したかつおのことで、生の状態から選別・管理ができるため、お客様の好みにあわせた旬のかつおを提供できます。[詳しくは通販サイトよりご確認ください]
●朝市で水揚げされた生かつおをすぐに加工
(捌き・焼き・スラリー冷却)します。
●衛生・温度管理された梱包室で真空パックしたら-30℃で急速冷凍(ブライン凍結)します。
●急速冷凍後、-60℃の冷凍ストッカーで日別に保管します。
久礼の市場は、土佐沖の鰹の水揚げが全国1位。土佐沖の鰹の取り扱いのプロとして日々、「鮮度」「目利き」「選別の基準」に厳しく向き合っています。また高知県は、鰹の消費量が全国1位。それだけ消費者の目が肥えており、「下手な鰹は提供できない」と県内の魚屋は全体的にレベルが高いと自負しています。
ど久礼もんとは?
【漁師町直送】土佐沖獲れ一本釣り鰹
【土佐沖のみ】厳選された地鰹のみ
【鰹の藁焼き】一品一品藁焼き仕上げ
高知の方言で《どくれもん》とは「ヘソを曲げた頑固者」という意味があります。でも、その心には決して譲れない想いがあり、長いものに巻かれず大きなものにも飲み込まれない情熱を秘めています。【ど久礼もん】の地元・久礼には、そんな人が大勢います。漁師も、商人も、公務員も、おいしい鰹を食べたいがために漁法にこだわり、鮮度にこだわり、焼き方にこだわり、食べ方にこだわり……鰹に対する妥協は許しません。効率や儲けを考えたら「鰹にそこまでしなくても……」と呆れられるかもしれません。でも、おいしい鰹と同じくらい、そんな“どくれもん”な生き方が好きだから、400年以上続くこの鰹文化を未来につないでいきたいと考えています。
鰹乃國 中土佐町・久礼とは
カツオといえば高知県。そして、高知県のなかでも《鰹乃國》と呼ばれているのが中土佐町・久礼です。太平洋に面したこの小さな漁師町は、400年以上続く伝統漁法《鰹の一本釣り》で栄えてきました。昔の木船にはエンジンもなければ保冷庫や氷もないため、すぐ目の前の海で釣り上げ、すぐに港へ戻らなくてはなりませんでしたが、だからこそ、久礼には土佐沖で釣り上げた鮮度の良い《地鰹》が集まりました。
毎日のように《地鰹》を食べて育った久礼の人は知っています。同じ鰹でも、脂がのったもの、身が甘いもの、モッチリしたもの、コリコリしたもの… さまざまな違いがあり、そのどれもが「おいしい」ということを。
そして、昔も今も「鮮度が良ければ違いが分かる! 違いが分かればもっとおいしい!」とようだいを言いながら技を磨き続けています。頑固に、一途に、今日もおいしい《地鰹》を求めて。